巨人へ電撃移籍!廣岡大志ってどんな選手?
(3月1日更新)
廣岡選手が3月1日に、巨人・田口麗斗選手とのトレードが発表されましたので、タイトルを変更しております。
巨人ファンの皆様に、廣岡大志ってこんなに魅力のある選手なんだ!ってことが伝われば嬉しいです。
2016年に横浜・三浦大輔投手の現役最後の試合がプロデビューとなった廣岡大志。そこで初打席初ホームランを放ち、話題をかっさらった。
そんな華々しいデビューを飾り、一躍スワローズのトッププロスペクトに躍り出た廣岡も2020年で5年目のシーズンを終えた。
その結果は、当初我々ファンが思い描いていたものとは遠いものとなった。
山田哲人2世と呼ばれて、将来のスワローズを背負って立つ男として疑わなかったあの頃・・・廣岡はこのまま埋もれてしまうのだろうか?
スワローズのショート事情
ショートのレギュラー不在が続くチーム状況の中、2018年にる西浦直亨にレギュラーを奪われたかに思われたが、翌年の故障でレギュラー奪取のチャンスが訪れた。しかし開幕から41打席無安打という極度の不振に陥る。最終的には10本塁打25打点とキャリアハイの成績を残したが、レギュラー獲得とはならなかった。
そして2020年。
西浦に加え、メジャーでゴールドグラバーでもある、アルシデス・エスコバーという大物を補強。ショートのレギュラーへの道は一層険しいものとなった。 一時、ファンの間ではかなり期待の大きかった廣岡だが、その熱は年々トーンダウンしてきているようにも見える。
しかし、彼はまだ23歳伸びしろはまだまだあると思う。そして今年は、セカンドや外野での出場にも意欲を見せるなど、ポジションに拘らない姿勢も見える。
池山隆寛との比較
そもそも背番号36は、ミスター・スワローズの一人、池山隆寛が長年背負った出世番号でもあるのだ。その池山もレギュラーに定着したのは4年目、31本塁打を放ち本格ブレイクしたのは5年目なのである。
そう、廣岡大志はまだこれからの選手なのである。
そんな二人の成績を比較して、これからの廣岡にロマンがまだあるか検証してみたい。
4年目までの通算成績(打率/出塁率/長打率)
- 池山 639打数148安打19本62打点 .232/.293/.387
- 廣岡 352打数 75安打13本39打点 .213/.297/.366
年度別推移
少ないデータだが、4年目までは似たような成長曲線を描いている。
池山は4年目にレギュラーとなっているので打数や安打には大きな違いがあるが、それでもスラッシュラインは、ほぼ同率になっている。
そして目立つのが通算本塁打率だ。
通算本塁打率(本塁打1本打つのにかかる打数)
- 池山 33.63
- 廣岡 22.52
そう、廣岡の方が11打席も少ないのだ。これは約500打数で22本打てる計算だ。単純に本塁打の数でいえば巨人の坂本と同レベルのショートと言える(坂本は2019年41本打っているが…)。
これだけ本塁打を打てるショートと言えば、今出した坂本以外に、元巨人の二岡、元西武の松井稼頭央や中島宏之、元広島の野村…ここ20数年をさかのぼってもさほど多くはないのではないか。そして名前をあげた選手たちはいずれも球界を代表する選手だ。 廣岡大志という選手は、それだけの可能性を秘めた選手なのである。
2020年シーズンの廣岡
ただ2020年は87試合で8本塁打は打っているものの打率.215、出塁率.302と低迷することとなった(ただし、昨年とほぼ同水準)。西浦、エスコバーの存在もあり、継続して試合に出らない中、調子をキープするのが難しい状況ではある。それもあってか今シーズンは出場機会を得るために、セカンドや外野でも出場するようになった。ユーティリティー制が身に付き、昨年後半のような打撃が出来るようになる。そうなれば、西武の外崎選手のように大きな戦力になれるのではないか。
だが、それでも1軍に帯同し、76試合に出場していることを考えれば、西浦、エスコバーとも完全にレギュラーと呼べる存在ではないのではないか。(エスコバーは2020年で退団。)
結論
年齢的に見れば廣岡は来年まだ24歳。村上や奥川がピークに差し掛かる頃にチーム作りを合わせるならば、単年契約のエスコバーや来年30歳を迎える西浦に守備に負担がかかるショートを任せるのは、年齢的に見るとチームにマッチしていないように思う。この先、チームの黄金期を作るためには、10年先までレギュラーを任せられる打てるショート・廣岡が定着することで、それが可能となるのではないか。その浪漫が廣岡にはまだ残されているはずである。
そう、それは、かつて同じ背番号を背負った、ミスタースワローズ・池山隆寛のようになれる可能性を、まだ秘めていると言えるだろう。